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異端の数ゼロ

さすが早川書房。

異端の数ゼロ―数学・物理学が恐れるもっとも危険な概念

0について、あらゆる方面からの歴史を追いかけた非常に内容の濃い本。
古代の「0が存在しない」概念から「0の導入」とそれによる影響を、数学だけでなく宗教や哲学まで含めて解説している。

まあとにかく、ハードSF好きな理系の人間には読んでおいて欲しいので詳しい話は避けるが、0の導入→0除算問題→極限の話は基礎知識として理解しておくと、色々と応用が効いて良いんじゃないかと思う。
その後、虚数の話が若干挟まったあとからが、ハードSF好きには必読。
一般相対性理論と量子論の接点から、ブラックホールやビッグバンにまで出てきて、ひも理論における0の駆逐にまで話が及ぶ。
付録にはワームホールタイムマシンの作り方も書いてあるし(笑)

そんなわけで後半がかなり楽しいのだが、やはり個人的には前半の微分積分と極限の話と虚数の話を推したい。
一般相対性理論や量子論ももちろん楽しいのだが、微分積分と極限の話の適用範囲っていうのは、数学だけの分野のものじゃないということを、理系じゃない人間にも知って欲しいんだよなぁ。
人間の思考を微分したものが表現であって、受け取り側が積分して理解してるから、話が食い違うことがあるんだよね、とかさ。

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