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創発―蟻・脳・都市・ソフトウェアの自己組織化ネットワーク

ASIN:4797321075:image 読了。


個々がそれぞれの状況から判断した活動が自己組織化し、全体集団としてグローバルな創造を行なう現象について述べている本。

アリ・都市・脳・新しいプログラムコードといった各分野においての創発現象に著者がその大きな可能性を語っているわけだが、決して「何でもできるようになる」という大風呂敷なわけではなく、「創発というまったく違ったアプローチにより想像し得なかった見たことも無い結果を得られる」という方向にまとめている。
それは正しいと思うし、また創発が必ずしも良い方向に転ぶとは限らないことにも言及しているのだが、いかんせん「たいては良い方に転ぶ」という思いが強いように感じた。

そのあたりは訳者が巻末の注釈にフォローする形でかなりざっくばらんに突っ込んでいる(さすが曲者の山形浩生氏だなと思った(笑))
なんで、著者が現状のSimsOnlineの余りよろしくない状況をどう捉えているのかは結構知りたいところ。

人間社会のあり方についても、創発=ボトムアップとみなしているが、自分的にはトップダウンも創発なんじゃないかと思うわけで。
少なくとも奴隷制度クラスの一方的強制がない現在において、トップダウンと呼ばれているものは単に立場の違いであって、指揮命令が上から降りてくるように見えてはいるが、反対する権利が100%存在しないわけじゃない。
ボトムが愚痴を言いながらでもトップ命令を実行している以上、それはボトムが状況に照らし合わせてそのとき思いついた解答の一つ。
「役所が道を作れ」という命令は、今日では絶対ではなくなっているわけだし。

なんにしてもプログラムが個々のオブジェクトとして創発的に動くのは(いわゆる複雑系)、自分としては目指す場所だなと改めて思い直せた。
プログラムコードは意思を持たないという考えは、言霊信者の自分としてはつまらない側の解釈なので(笑)

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