確かにここまで来ると新しいSFの創作は難しいな。
もっとも美しい数学ゲーム理論
風邪だか食当たりだかで、週末から週頭にかけて発熱ダウンしてた間、さすがにずーっと寝てるわけにもいかなくて読み終えた。
ゲーム理論の本というと、どうしてもゲーム理論の数式をメインにしたゲーム理論だけの解説本が多いけど、この本は逆で、数式はなし&ゲーム理論が他の学問にどのように活用されてきはじめたかを丁寧に解説している。
もうそれだけでも十分に買いなのだけど、序章がアシモフとその著作<<ファウンデーション三部作>>から入るあたりがツボすぎる(笑)
序盤は基本的なゲーム理論(協力ゲーム・非協力ゲーム)の歴史と理論をわかりやすく説明してくれ、中盤にかけて他の学問へと話が展開する。
生物学における「戦略」としてのゲーム理論から脳神経を「経済」として捉えるゲーム理論へと進み、人間という個体がどうふるまうか人類学としてのゲーム理論にシームレスにつながっていく。
そして、いったん人間の『個』に対して、ゲーム理論からの帰結が必ずしも成立しないことをキッチリと述べているあたりがミソ。
だからこそ、中盤以降から終盤にかけての、個々としての人間の集まり=社会全体に目を移した「ゲーム理論+α」で社会を紐解くあたりが面白い。
+αには、ネットワーク理論・量子力学・確率統計とすでに自分自身が興味があって各種読破しているあたりがぞろぞろと出てきたのもあったしね(笑)
(量子力学と確率統計はメジャーだからいいけど、ネットワーク理論だけは
スモールワールド・ネットワークあたりを読んでおいた方がいいかも)
最終的にゲーム理論+いくつものαによって
人生、宇宙、すべての答えが42としてはじき出されるかどうかはわからんけれど(笑)、そのスタートポジションには到達したことを実感できた気がする一冊だったなぁ。
(ちなみにエピローグは「エンダーのゲーム」から入る(笑))